自閉症・ASDは意味不明な言葉を使いがちだけど対処法はある?

会話
犬太郎
犬太郎
ねぇ、馬男さん。
自閉症・ASD はコミュニケーションが苦手って言うよね。
その原因は様々だけど、自分にしか分からない言葉を使うクセもその原因の一つじゃないか?って最近思うんだ。
おっ!それはいい気付きだね。
私も同じようなクチだよ。
杉間馬男
杉間馬男
犬太郎
犬太郎
そうなの?
てことは、僕たち自閉症・ASD の一般的な特徴なのかな?
さすがにそれを言うのは早合点かもね。
ただ、そのことがコミュニケーション力の足を引っ張っているのは確かだと思う。
杉間馬男
杉間馬男
犬太郎
犬太郎
やっぱりそうだったのか。
だけど、今ではそれが完全にクセになってるし、どうにかしたいと思ってるんだ。
そうだね。
クセを無くすのは難しいけど、『そうなっている自分がいる』と自覚するだけでも違ってくるから、今回はそのあたりの話をしよう!
杉間馬男
杉間馬男

杉間馬男の頭の中で起きていること

隠語の生い立ち

自分にしか分からない言葉を使いがち

いったいどういうことが起こるのか?

 

あくまで杉間馬男の場合だけれど、無意識に何かしらの曲が頭の中で流れることが多々あります。
しかもそれが結構しつこくグルグル流れて、しばらくどころか数日それが続くことがあります。
別に何かが引き金になったワケでもなく…

ゆえに、その曲の歌詞が頭に根強く残ります。
残像現象のごとく。

だから、その歌詞の内容と関係ないことを考えている時でも、歌詞の中身を考え事の中にぶっ込んでしまうことがあるんです。

 

例えば会社の会議でAさんが自分に何か指示をしたとします。
そして、その時頭を流れていた音楽が童謡の『赤トンボ』だったとし、その歌詞が頭に残っていたとしましょう。

あの歌詞の中には
♪~追われてみたのはいつの日か~
というフレーズが含まれているので、

  • Aさんが自分に指示をした(考え事の本題)
  • ~追われてみたのはいつの日か~(頭に残った歌詞)

この2つが融合して、

 

杉間馬男
杉間馬男
Aさんが追われてみたから○○しなきゃ…

となるわけです。

意味わかりませんよね(笑)

そんな感じでよく頭の中でさまよった曲が考え事の中に入り込むのです。

そりゃあ、初めのうちはそういう自分に違和感満載でしたが、何度も繰り返されるモンだから、いつしかその融合現象が自分の中で当たり前化されていったワケです。

 

隠語を使い続けてどうなったか?

そうするとまず、そういう融合現象がないと自分の頭の中で話がスムーズに進まなくなります。
融合したあとの言葉が自分だけの隠語であり、それが自分では最もしっくりくる言葉になっているから。

そこを無理に一般的な言葉で考えようとすると余計な頭のメモリーを消費してしまうので、本題の話を進める余裕がなくなる…のです。

それがもはやクセになったから、人と会話する時にもたまに融合現象が起きて、

 

お前、何言ってるの??

とツッコまれることに。。

相手にしてみりゃビックリすることだから、そうなるのもまぁ当然ですよね。

 

意味不明な隠語への対処はどうすれば??

 

犬太郎くんとの会話の中でも話したように、まずはそういう意味不明な隠語を使いがちな自分に気付くことからのスタートです。

私のように長年融合現象による隠語を使うクセがついてしまうと、いざという時に正しい言葉を思い出せなくなってどもることにもなりかねません。

そのことに慣れてしまうと、いずれ自分の中でそれが正しいものだと錯覚してしまう。
だからこそ、『自分は今、意味不明な言葉を使った』と自己認識することなんです。

 

そうすることで、少なくとも自分の言葉が間違っている意識にはなれるから、人前でクチに出してしまうことも減ってきます。

その上で、『本来だったら○○と言うべきだ』とご自身の中で答え合わせが出来れば、面接や会議等の大事な場面で隠語を使ってしまうことを防げます。

 

万一意味不明な言葉がクチから出てしまったら…

 

とは言え、やはり長年染み付いたクセだから、無意識にポロッと出てしまうこともあるでしょう。

隠語で考え事をするのは仕方ない。
それで自分の中で話がスムーズに進むなら、むしろ積極的に使っていきたい。
だから、無理矢理クセを正すことはオススメしません

 

そこで、図らずもクチから隠語が出てしまったときは、

 

杉間馬男
杉間馬男
○○(隠語)って何なんだ!?△△だろ!

と、答え合わせをしながら自分にツッコむんです。

いかがでしょ??

というか、我々以外にも時々そんな人がいますよね。
何か言い損なったときにすかさず自分にツッコんで帳消しにする人。

そして、そういう人に対して何ら変な風には思わない。
ならば、我々もそうさせてもらおうじゃないか!と思い付いたのがこの方法です。

 

場の空気によってはそれが引き金でなごみモードになり得るし、何より自分が間違っていることを自覚していることのアピールにもなります。

そして、何度も隠語が出てくるようなら、

 

杉間馬男
杉間馬男
いやぁ~、俺ってこういう事多いわ~
ちょっと、頭のネジ緩んでないか見てくれない?

と、笑いを取りに行けば良いんです。

それができれば、『人前で隠語を使うクセが出ないか…』というプレッシャーもなくなり、余計な力が入って失敗することも減ってきます。

 

それから、自分にツッコむのはクチに出さずに考え事をしている時点でも使えます。
つまり、黙りながら頭の中でツッコむこと。

言わずもがな、そのやり方でも『自分は間違った言葉の使い方をしている』ことの自覚を強めるので、人前でクチに出してしまうことの予防にもつなげられます。

 

コミュ障って、やっぱり足かせ…?

 

会社の会議中とかの大事な場面で図らずも融合現象による隠語が出てしまって、それをツッコまれたり、スルーされるだけで済むならまだ幸いなほう。
しかし最悪の場合は、それで互いの意思疎通に食い違いが生じ、取り返しのつかない事態になってしまうことも考えられます。

言葉の融合現象に限らず、コミュニケーション面でのハンデはいつ、どんな形で現れるか、当事者のわたくしでも想像がつかないことも多いです。

 

という話を持ち出したら、1人の男性のことを思い出しました。

その人は昔、私と同じ話し方教室の生徒でした。
普段から自然な笑顔がこぼれている人で人当たりも良かったのが第一印象だったんですが、吃音に悩んでいて教室に来たという。
彼曰く、その吃音に対して職場から『今後もずっとそんな調子だと・・・』と宣告されたとのこと。
しかも、妻子持ちだったからまさに【背水の陣】だ。

当時は半ば他人事でしたが、今は自分も妻子持ちだから、その時の彼の立場を想像してみるとおそろしくなってくる。。

彼はその当時どんな職に就いていたのかは分かりません。
ここからは勝手な想像だけれど、おそらく営業とかとりわけコミュ重視の職種だったんでしょう。
人当たりの良い性格が功を奏して採用されたんだろうが、後々になってそういう弊害が出たのではと思っています。

つまり、彼の特性が就いている職種に合っていなかった可能性が高い。
もし彼が特性に見合った職に就けていたなら、私と彼が話し方教室で出会うこともなかったでしょう・・・

というのは少し脱線ですが(苦笑)、我々コミュ障の特性に見合う職種は一体何があるのか?
ふとネットサーフィンしていると、興味深い記事を見つけました!

参考リンク

私たちはコミュニケーションに弱みがあるぶん、他で驚くべき実力を持ち合わせています。
それがどういう場面で発揮されやすいのかも詳しくまとめられていたので、職に困っていない私でもつい見入ってしまった記事なので参考にしてみてほしいと思います。

 

ここで彼の話に戻すと、人当たりの良さが初見で分かる彼の強み。

しかしそれは、最終的にはコミュニケーションに繋がるもので、周囲にしてみれば『最初は良いと思ったのに…』と失望されかねない。
人当たりの良さをウリにするなら、先ほど紹介した記事から捜すとスーパーのレジ係が合いそうでしょうか。

レジ係もコミュニケーションが必要なものの、ごく短時間。商品の場所とかを訊かれた時でも、長くて5分程度で終わるでしょう。
ゆえに、人当たりの良さという第一印象が覆らないで済むことになるから、彼は多くのお客さんに支持されるかも知れない。
彼の場合、長期的なコミュニケーションが弱みだが短期的なことなら強みになるので、レジ係だとおあつらえだと考えたワケです。

でも、杉間馬男の場合は短期的・長期的関わらずコミュニケーションは鬼門なので、レジ係はおそらく合わない。。
といった具合に、一言でコミュ障といってもそれぞれ強みを発揮できる場面は違ってくる

 

最近思うのですが、コミュ障ゆえに困っている本当の理由はコミュ障そのものではなく、コミュニケーションが重要視される場にいるからです。
そもそも人間という動物がコミュニケーションを駆使しながら生きる種族だから、悲しいかな私たちにとっては合わない場のほうが多い。
しかし、職場が合わずに早々と退職したり、最悪の場合うつなどの症状が出てしまったりなど、そういうリスクはコミュ障でない人でも万人平等に生じ得ます。

だから、無理やり周りと同じように出来る努力をする必要なんてありません。
それは言い換えれば、魚に無理やり陸地で生きさせることと同じです。

 

というように考えれば、先ほどの話の通りクセを正したりする必要はないということです。

 

馬男のここだけ押さえて!

気が付いたら、自分にしか分からない隠語で考え事をするクセがついていた…

それが自閉症・ASDの特徴かどうかは分かりませんが、コミュニケーションスキルに悪い影響を与えているのは間違いないでしょう。

 

少なくとも、杉間馬男の場合はそのことが長年のクセになっていて、周りにしてみりゃ意味不明な言葉でも自分には標準的な用語になっているモンだから、ある時ついついクチから出てしまうこともあります。

それを少しでも改善するためには、そういう状態になっていることを自覚することからのスタート。
自覚が出来ていれば、人前でやってしまうことを防ごうとするので、一定の効果が見込めます。

そして、万一人前でクセが出てしまったら、すかさず自分にツッコミを入れて帳消しにします。
そうすることで、笑いに変えることもできるし、クチに出す以前のツッコミは間違いの自覚強化にもなるので、より一層人前で出てしまうことへの予防効果になり得るうえ、プレッシャーからの解放にも繋がります。

 

いいでしょうか?

無理にクセを正す必要はありません。

  • その隠語が正しくないことの自覚
  • 隠語が人前で出てしまった時の対処

それらが出来ていれば、大半の場合で難なく乗りきれます。

クセを正さなくて良い方法なんて、オイシイですよね!

『変わり者は恋愛できない』価値観を打破せよ!!

わたくし杉間馬男は小さい頃に先生からこう言われました。
「情ッけない・・・」と。

そこから【自分=情けないダメ男】という図式を30代手前まで持っていました。

イジメ、仲間はずれ、ひどい失恋、メンタルダウン

全部経験しました。

自分は恋愛する資格がないと、20代前半ぐらいまではそんな呪縛があったんです。

そして、30代のある日

【自閉症スペクトラム障がい(アスペルガー症候群)】
と診断され、それまでなぜ自分は恋愛などあらゆる人間関係でつまずきまくっていたのか
明らかになりました。

そんな私がなぜリア充並みの恋愛経験を経ることができたのか?

ただただガムシャラに行動したことがヒットし、上手くいった秘訣は【7つのポイント】に集約されていたことが分かりました。

その7つのポイントとは・・・

 

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