いじめはいくつになってもなくならないのが厄介なところ。
大人になって就職しようと、リタイアしようと、老人ホームに入ろうと、容赦なく襲い掛かってくるもの。
いじめられた側はずっと忘れることができず、長期間引きずることになります。
そして、画面の前のあなたはおそらくいじめが原因で退職に追い込まれ、その後悔しい思いをしている人なんだと思います。
私の身の回りの人もいじめにより退職に追い込まれた人がいますが、今では当時のイジメをも忘れられるぐらい充実した日々を送っています。
彼らがいじめられていた当時からどのように形勢逆転したのか紹介するとともに、退職や転職をまだ踏みとどまっている人にも役立つよういじめに対する大人な反撃法やいじめに対する考え方を紹介していきます。
この記事を読み終える頃には、悔しい気持ちを浄化するためのキッカケがつかめていることでしょう。
身近で起こったいじめが原因で退職した人の実例
このパートでは、私杉間馬男の知り合い2名に起こった実話を紹介していきます。
年下先輩の風当たりがキツく挨拶も無視!夜も眠れなかった看護師女性
1人目は40代の看護師女性(フサコ・仮名)。
2人の子どもを育てながら働きに出ていますが、シングルマザーなので仕事は辞められない状態でした。
彼女の職場にいる干支一回り年下の先輩女性(ワコ・仮名)と、フサコと同い年くらいの女性(ヨリコ・仮名)がイジメの張本人でした。
フサコはおっとりした性格で、悪く言えば鈍くさい人。
仕事でも度々ミスを連発していて、とうとうワコに目を付けられてしまい、お荷物扱いされていったのでした。
ワコは自分より経験の長い人に対しては低姿勢ですが、年下や勤続の浅い人にはかなり横柄。
また、ワコとヨリコは仲良くつるんでいて、ヨリコがフサコをいびるようになったのはワコとの関係があったからでした。
ワコは元々の性格もキツいところがあり、フサコがワコと一緒に仕事をする日の前日は色々考え込んで夜も眠れなかったそうです。
当日も余計に緊張してしまって、普段しないようなミスも連発するようになり、ワコとの関係は日に日に悪くなる一方でした。
そして、更衣室などでフサコがワコに挨拶しても無視されるようになってしまったというので、関係が良くなる兆しなんて微塵もありませんでした。
また、いじめとは全く関係がなかった職場リーダーも、『仕事の能力的に続けるのは厳しそうだ』といい、それが決め手になってフサコはその職場を去って行きました。
営業で激務!労組も会社の味方で居場所がなくなり入院した新入社員
2人目は私の会社の同期だった男(タダヒコ・仮名)。
タダヒコは、入社の内定式の時からインパクトのある挨拶をし、入社前からすでに同期の人気者でした。
そして4月、入社直後の研修までは元気でした。
1ヶ月ほどの研修ののちに職場へ配属されますが、配属後1週間足らずで、昼休み中も食事を終えるや否や忙しそうに『また後で!』と、言葉を残して先輩と一緒に外回りに出かけていた様子が今でも頭に残っています。
会社では半年後にフォローアップの意味で同期全員が集まって泊りがけの研修をやっていましたが、その当時すでに彼は入院していて、研修にも姿を見せていませんでした。
『これは尋常じゃないな・・・』
私だけじゃなく、同期の大半はそう思ったでしょう。
年が明けた頃にタダヒコは復帰し、なんとか元気な姿に戻っていました。
彼は人事部に部署異動を希望していることを直談判したそうなのですが、異動は叶わず、代わりに仕事量を減らすよう人事から上司に掛け合ってはもらえたそうです。
その甲斐あってしばらくの間は調子が良かったのですが、数か月もすると仕事量もまた元通りになってしまい、タダヒコはもう会社に絶望していました。
彼曰くは、
- 営業だから外勤手当だけで残業はフリータイム。
残業申請すると、『今月、何時間残業つけたの?』と、嫌味たらしく上司に言われる。 - 頻繁に飲みに連れ出される
だそう。
もともと社交的なタダヒコでさえまいってしまうぐらいなので、私だったらどうなっていたか、考えただけで背筋が凍りました。
しかも、残業フリーというのは上司の命令で、その上司は労働組合の執行委員を兼務していました。
つまり、労働組合ですら会社とつるんでいたということなのです。
そんな状況だったのでタダヒコは会社に見切りをつけ、勤続約2年半で去っていきました。
私が、『裁判したら、絶対勝てるよな。』と言ったら、タダヒコは、
『そう思うけど、もし勝訴しても残った人間たちの労働環境が良くなるだけだから黙っておく』
だそう。
それを聞いてタダヒコの言い分がすごく理解できたし、それぐらい恨んでいるんだと感じました。
タダヒコが会社に居てる間に別の研修があって、そこにタダヒコの職場の事務の女性も参加していて、その人とグループワークで一緒になりましたが、その人も
『あなた、横石くん(タダヒコのこと)と同期なの?あの子、ちょっと変わってるよね。』
と、話のどこかで漏らしていました。
タダヒコは少なくとも私からみればまともな人間だし、同期とも普通に仲良くしていたので、元気な間は悪い意味で変わっているとは思われていなかったはず。
言うなれば、その職場がタダヒコを変えてしまったわけです。
いじめで退職…その後は?
これまで、2人分の実話を紹介してきました。
先輩からのイジメ、上司からのパワハラ、どちらも許しがたいものです。
さて、この2人がその後どうなったのか、解説していくことにしましょう。
看護師女性の場合
イジメの標的にされていたフサコにも、支えになってくれていた取り巻きがいました。
最終的にフサコは能力不足で辞めることになりましたが、それまではその人たちと一緒に行動してメンタルを維持していました。
そして、そのうちの1人は職場のサブリーダーだったため、リーダーに話をしていじめの元凶のワコとヨリコとはできる限り一緒にならないようシフトを組んでもらったそうです。
ちなみに、ワコは苦労人で元夫からDVを受けてシングルマザー、ヨリコ自身も同じ職場の別のお局さんにキツく当たられていた過去がありました。
ワコとヨリコが仲良くなった理由までは知らないのですが、まぁ、良くない意味での仲の良さですね。
いじめられっ子のフサコもだんだん職場での居場所を作り始めた中で職場の忘年会が開かれたのですが、そこにワコとヨリコの姿はありませんでした。
おそらくフサコの立場が少しずつ出来てきて、だんだんワコとヨリコの居場所が減ってきたのでしょう。
以前にも書いたように、ワコは年齢or経験で目下の人間には当たりがキツく、ある日、年上で経験の浅い職員(男性)とモメたそうです。
ワコの態度に男性が激怒したのでした。
それと似たようなことが何度かあり、ワコは職場でも問題児という立ち位置になっていったそうです。
そして、とうとう彼女らにとって最大の事件が起こることになり、ワコとヨリコとの間でトラブルが起きてしまいました。
このとき既にフサコは退職していたので詳しくは何があったか分かりませんが、それを機にワコのほうが退職したといいます。
ずっと弱い立場をイジメていた2人ですから、彼女らはそれぞれ劣等感のかたまりだったのでしょう。
そういう2人でしたから、お互いがお互いを認め合う関係でなければ仲は成り立たなかったのです。
どちらかが少しでも否定的なことを言ってしまえば、たちまち関係が崩れてしまうようなモロい関係だったわけです。
そして、その後しばらくヨリコのほうは職場に残っていましたが、知り合い伝の話によるとメンタル不調をきたして退職したとのことでした。
おそらく、仲の良かったワコの存在がなくなって、居場所もなくなってしまったのだと思います。
一方、イジメられていたフサコは懸命に勉強して難しい資格を取得し、新たな職場で順調に仕事をこなし、今は中間管理職的な立場で活躍しています。
結果、フサコが大逆転しましたが、直接反撃すれば最悪の場合立場が逆転してしまうことだってあり得るので、彼女と取り巻きたちは一切それをせず、結局いじめっ子たちは自滅していきました。
『いつかバチが当たる』と確信していたんでしょう。
イジメからの大逆転劇で、私も胸をなでおろしたのを覚えています。
営業新入社員の場合
残業代ももらえず激務で入院し、労組の片割れだった上司も会社の肩を持って話にならず、会社に絶望して退職したタダヒコ。
彼が退職して3年ぐらいが過ぎた時、久々にタダヒコから連絡がありました。
彼は音楽活動をやっていて、地元でライブをやるので観に来ないかと誘われました。
彼がその後どうしているのか近況も聞きたかったので、タダヒコのライブを観に行くことにしました。
その時会社の別の同期も何人か声を掛けられていて、ライブ前のタダヒコと少し話をする時間があり、当然のごとく『その後どうなった?』という話題になったので、彼に会うや否や話を聞くことができました。
第二新卒で入った会社では企画の仕事をしていて、残業もあるにはあるけどそこまで激務でもなく、残業代もキッチリもらえているとのことでした。
新卒の会社では営業職だったタダヒコですが、
『人と話すことが好きな俺に取とって営業職自体は面白い。だけど、外勤手当だけで残業がフリータイムになるなんて知らなかったし、そういう会社が他にもはびこっていることを知って絶望した。
だから、経験の短いうちに見切りをつけられて良かった。
ヘタに経験が長いとそれがキャリアとして扱われてしまって他の職種に移れないしね。』
辞める時、メンタルがどん底ながらもしっかり考えていたことに感心しました。
それにしたも、本当に良かった!
ライブをしている姿も元気そうだったし、何より顔に血色が戻ったのがハッキリ分かるぐらいでした。
そしてさらに2年後、5年越しに彼女ができたと報告があり、私の中でもうタダヒコは大丈夫だと確信しました。
彼がかつて居た部署はというと、相変わらず仕事人間の集まりだそうです。
ただ、退職していく人が少ないのが不思議なのですが…
先ほどのフサコの例と同じく誰にも危害を加えずに自分だけが幸せになり、その後いじめた人間たちのことは『あなた方のことは眼中にありません』と言わんばかりの反撃のしかたで、最も理想的と言えるでしょう。
まだ退職したくない!いじめへ反撃するには?
読者さんのなかには、
『いじめで退職を考えているけど、踏みとどまりたい気持ちもある』
という人もいるでしょう。
ともなれば、どうにかしていじめを何とかしなければなりませんね。
そういう気持ちがあるならば、やはり”反撃”が必要です。
”反撃”と聞くと、直接相手に精神的・肉体的なダメージを与えることを想像しがちですが、それをやってしまうと自分まで加害者になってしまうことになります。
紹介した2人の例でも、直接的には何もしていませんよね。
いじめたヤツに目玉を喰らわせてやりたい気持ちは分かりますが、そこはグッとこらえて大人な対応で応戦してやりましょう。
- いじめや悪意に対してはスルー。反応しない
いじめっ子がなぜいじめを楽しむのか。それは相手の反応を見たいからです。
怖がったり、逆上したり、…
自分たちの想像を超えるような反応があったら、それこそいじめっ子たちは大満足です。
なので、スルーや無視をしていじめっ子にとって”面白くない人”になりましょう。 - あえて神対応で
これは気持ち的にかなり難しいことですが、効果絶大です。
いじめっ子は自分に悪意があることは分かっているので、マイナスな反応が返ってくることを予想していますが、そこをあえてプラスの反応で返すことで相手にとっては大目玉になります。 - いじめの相手よりも幸せになる
幸せといってもとても広い意味です。
仲の良い友達をたくさん作ったり、仕事や勉強で結果を出したり、とにかく自分が『こうなりたい』と思うものを手に入れるのです。
あなたのそういう姿を見て、いじめっ子たちは唇を噛むことでしょう。 - 冷静に相手に掛け合う
無視しても神対応で応戦しても相手がしつこい場合、自分がされてイヤな気持ちをストレートに伝えます。
この時、あくまで感情的にならず冷静かつ毅然とした態度でというのがポイントです。 - 第三者に相談
らちが明かない場合、第三者に協力してもらいます。
ここで気をつけたいのが、あなたのことをひいきしてくれる人ではなく、あくまで平等に見てくれる人に相談することです。
もしかしたら、いじめの原因の一部が自分にあるかも知れないので、それが分かった時はきちんとそれを認めます。 - 離れる
あらゆる手を尽くしたけどどうにもならない。
そういう時は、あなたももう決心がついていると思います。
イジメている人と絶対に関わらないようにすること。それが退職・転職です。
ただし、職場を離れる前に準備しておくことがあります。
・イジメの雰囲気が分かる場面を録音しておく
・相手に何をされたのか、その時の状況や自分の気持ちを記録する
・職場の上司に相談し、上司がどういう対応をしたのかも記録・録音する
内々でどうにもならないなら、あらかじめ証拠を集めておいて”出るとこに出る”というわけですね。
こんな感じで、いじめに対するマニュアルを作るだけでも反撃の方向性が見えて安心できるので、あなたなりのマニュアルも作ってみてください。
いじめでの退職・転職は逃げ、負けなのか?
先ほどの通りいじめに立ち向かうためにあらゆることをしてきたけど、結局どうにもならなかった。
叫びたいくらい悔しいですよね。
なぜ悔しい気持ちになってしまうのか…?
それは、
- 負けた気になっているから
- 自分が逃げたと思っているから
だと思います。
しかし、よく考えてみてください。
そもそも、いじめる/いじめられるって勝負事なのでしょうか?
違いますよね。
話し合ってもどうにもならないいじめっ子たちは、いわゆる危険物ですから、言ってしまえば核兵器に丸腰で立ち向かっていかないのと同じです。
それに、”逃げるが勝ち”って言葉もありますし。
また、いじめっ子たちは最初から”負けて”います。
だから卑劣ないじめに走るのです。
別の記事でも説明したように、彼らは一人では何もできないし、自分に自信がない人が大半です。
だから幸せになれない。
人生において負けてしまっているのです。
そんな彼らから自分を引き離すことは、”逃げ”とか”負け”とかではなく、”選択”なのです。
世の中の人はいじめで退職することにどう思っているか?
さて、これまでは私の身近な人の体験談を中心に紹介してきましたが、世間一般の人々がどう考えているのかも気になるところですよね。
そこで、ネットの声を聞いてみました。
いじめが始まったら、自分の精神が破壊される前にいじめをなくすための行動をとればいいんです
子供ではなく社会人なのですからその方法を身に着けているべきなんです
精一杯やってみてそれでも職場そのものが腐ってるなら、そんな職場など自分から見切りをつけて堂々と退職すればいいんです
自分が正しいと胸を張って言えるならこんな質問もなかったですよねいじめをする社会人は唾棄すべき存在です
いじめられて泣き寝入りする社会人は情けないと感じてしまいます(出典:Yahoo知恵袋)
私個人の考えですが・・いじめで退職は逃げる事にはならないと
思いますよ。精神的に限界を感じているなら退職して他の仕事を探した方が
いいと思います。我慢ばかりしていると次は身体の不調が出てくる
様になります。(出典:Yahoo知恵袋)
世の中にはびっくりする位幼稚な人間が意外といます。
私も常識的な職場から、とんでも人間がいる職場に転職したことがあるので、驚きと悔しさ、よく分かります。
そういう人間は卑怯で人間的に問題があるのに、我の強さで自分の要求を通したりしちゃってるからタチが悪いですよね。
貴方は悪くありません。悔しいでしょうが、彼女の事は「こんな低俗な人間もいるから気を付けよう」という教訓として心に刻み、次のステージでまた頑張ってください。あなたはそんな人にならないようにしてください。
今回の件は隣に何度言っても片づけない、頑固なごみ屋敷の主が越してきた出来事なような物です。明らかにあっちが悪いのに、頑固すぎてこっちが逃げるしかない。って事もあると思います。常識が通用しない人間って悲しいことに一定数いるんですよ、、(出典:Yahoo知恵袋)
やはり、いじめた奴が悪いという考えが圧倒的多数でした。
しかし、最後のコメントはインパクト強いですね。
【隣に何度言っても片づけない、頑固なごみ屋敷の主が越してきた出来事なような物】
思わず笑ってしまいそうなぐらいですが、これぐらい強いメンタルで居てればイジメにも堂々と立ち向かえそうですね。
まとめ
これまで、いじめが原因で退職・転職した人たちの実例を紹介し、正しい反撃のしかたやいじめに対する考え方をお伝えしてきました。
一番のポイントは、いじめっ子たちと同じ目線に成り下がって、直接的な反撃をしてしまわないことです。
そういう人たちの根本は自分に自信が持てず幸せになれない人たちですから、そういう人たちを差し置いて幸せになってしまいましょう。